ポリプラスチックスグループでは、誰もが働きがいを感じながら活躍できる職場づくりのため、「従業員エンゲージメント※の向上」をCSR重点項目や中期経営計画の施策の一つに設定しています。定期的に実施するエンゲージメントサーベイの結果から、法人や国・地域ごとの組織状況や従業員の考えを把握し、それに応じたエンゲージメント向上のための施策を各社で展開しています。
グループのサプライチェーンで働く従業員は、世界中の生産拠点・販売拠点すべてに在籍しており、その人数は200人を超えます。
日頃から月ごとの業務報告や何かトラブルがあった際などには連絡を取り合っていますが、担当業務が異なる従業員同士ではそれ以外のコミュニケーションの機会や知り合う機会は多くありませんでした。
そこで2022年度、関連業務に携わる全員がワンチームとなってポジティブなコミュニケーションを取る機会を増やすことで従業員のエンゲージメントを向上させようと、「サプライチェーンチャンネル」という部内報の発行を開始しました。
制作は部内の従業員3人で担当しており、全社向けの社内報には載らないような専門的な業務知識や、部内の従業員の「気持ち」を深掘りした内容(別の拠点の同じ業務を担う従業員へのメッセージ掲載など)を掲載しています。
また、この「サプライチェーンチャンネル」は、掲載する情報にバリエーションを持たせるため、部内だけでなく倉庫会社などの外部のパートナー企業の理念や活動もインタビューして記事にしています。その結果、パートナー企業とのコミュニケーションを深めることにもつながっており、今後当社とサプライチェーンが力を合わせて取り組む必要があるPCF削減や責任ある鉱物調達などについて、一緒にできることを探るきっかけとしても役立っています。2022年度に発行した記事の中では、クリスマス特集や部門紹介記事が特に読者から好評で、そのほかにも本部方針やDXの取り組み、他国のロジスティクス事情への関心を示すフィードバックも寄せられています。今後はこうした読者ニーズに応えながら、さらに読みやすく、読み応えのある部内報を目指すとともに、部内報からの派生企画としてタウンミーティングなどのイベントを実施することも視野に入れています。こうした取り組みを通じて、より一層の部内コミュニケーション強化と、それによるエンゲージメント向上を目指していきます。
ポリプラスチックスでは2022年9月から、従業員の交流イベントをさまざまな切り口で実施しています。2022年度は中途入社した従業員同士の交流会や、育児中の従業員同士の交流会などを全4回実施しました。参加者からは「子供を持つ仲間と知り合えて育児の励みになった」などのポジティブな反応が寄せられました。
エンゲージメントの向上につながる「部門を超えた従業員同士の協力体制」強化への取り組みとして、今後もこうしたイベントをさまざまな切り口で実施していく予定です。
上海のテクニカルソリューションセンター(TSC)では、前回のエンゲージメントサーベイで「個人の尊重と承認」に向上の余地があることが判明したため、マネージャーと従業員が1対1で対話する「1on1トーク」を開始しました。
四半期に一度のこの1on1トークの中で、マネージャーはそれぞれの従業員の良いところを伝え、一人ひとりを激励しました。さらに勤労感謝の日には、マネージャーから従業員への感謝を示すサンクスカードが贈られました。
こうした取り組みは従業員からもとても喜ばれ、「会社から気にかけてもらえていると感じる」という感想も挙がっていました。
当社高雄工場では、工場のスマート化やDX化を通じて「イノベーションを生み出す組織づくり」を目指しています。それに向けて従業員がエンゲージメント高く働くことができるようICT教育にも力を入れ、長期的な視点で段階的に実施しています。2022年度も、IoT、AI、RPAなどの最新トレンドを踏まえたICTの技術やマインドセットに関する研修などを実施しました。また、それによって得た知識をシェアするための改善大会など、ハード・ソフト両面からの取り組みを行っています。
当社では、「従業員の心と身体の健康」の維持増進に積極的に取り組むとともに、ダイセルグループの一員として「ダイセルグループ健康経営宣言」に基づいた活動を展開しています。
こうした取り組みが評価され、2023 年3月、ダイセルおよび当社は、経済産業省と日本健康会議による「健康経営優良法人2023(大規模法人部門「ホワイト500」)」の認定を受けました。当社の「ホワイト500」認定は初となります。
これまで取り組んできた健康経営をさらに推進し、グループ従業員と家族一人ひとりの自律的かつ積極的な健康づくりを支援していきます。